ITパスポートは役に立たない?国家資格の受験料や今後のキャリアに活かす方法を紹介
ITパスポートって聞いたことはあるかもしれませんが、よくわからないという人もいるでしょう。
- ITパスポートってどんな資格?
- ITパスポートってどういう人が資格を取るの?
- 私には必要ないかも
- 今の仕事に役立つのかな
資格取得にはそれなりに時間がかかりますし、必要かどうかわからないものに時間を割きたくありませんよね。
そこで今回は、ITパスポートを取得するメリットや、今後のキャリアにどのように活かしていけるのかを徹底解説します。
この記事を読めば、あなたにとってのITパスポートの必要性がわかり、効率的にキャリアアップを目指すことができます!
これを機に、将来の選択肢を広げるための第一歩を踏み出してみましょう。
ITパスポートの基本知識
ITパスポートは、ITに関する基礎知識を証明する国家資格です。
情報処理推進機構(IPA)が運営する、情報処理技術者試験のひとつで、ITに関する基礎知識を証明するための資格です。
過去10年間の合格率も50%前後で、およそ2人に1人は合格しています!
初心者にとっては取り組みやすい国家資格です。
ITパスポートの概要と目的
現代社会で求められるITリテラシーとビジネススキルをあわせて習得することができます。
ITパスポートの試験では、ITの基礎知識に加えて、経営やマネジメントなど企業活動にかかわる幅広い知識についても問われます。
ITパスポート試験の概要は以下の通りです。
試験実施日 | 全国の試験会場で、CBT方式※により随時実施 |
試験会場 | 全国47都道府県 |
受験資格 | 年齢・国籍を問わず誰でも受験可 |
受験料 | 7,500円(税込) |
※CBT方式…CBT(Computer Based Testing)方式とは、コンピュータを利用して実施する試験方式のこと
ITパスポートの必要性
ITパスポートの資格を取得することは、職場での評価にもつながります。
実は多くの企業で、ITリテラシーの向上が重要視されています。
特に、DX(デジタルトランスフォーメーション)が推進される中、企業はITスキルを強化し競争力を高めることや、迅速にデジタル環境への対応を整えることが求められているからです。
実際の業務での役立て方
ITパスポートを取得すると、実際の業務にも幅広く活用することができます。
オフィスで使用するツールやシステムの基本的な仕組みを理解することで、業務スピードや業務効率の向上につながります。
- 紙を使用していた書類を電子化
- ITツールを利用して業務を自動化
- クラウドサービスやITツール利用の推進提案
- 社内セキュリティの推進提案
- システム部門とのコミュケーションの円滑化
自分がシステムを作成する立場ではなくても、積極的にITパスポートの知識を活用し業務改善に取り組むことができるようになります。
事例1:営業職
営業職の方がITパスポートを取得しITリテラシーを高めたことで、顧客のITニーズについて詳しく話を聞くことができるようになりました。
その結果、顧客に対してITを活用した効率的なビジネスプロセスの提案ができ、より顧客に寄り添った提案することも可能になりました。
ある営業担当者が顧客に対し、デジタルツールを用いた業務の効率化を提案し、顧客の業務コストを削減するサポートを行いました。
結果、信頼関係が深まり、継続的な取引が実現しました。
顧客のニーズにマッチすれば、新たなビジネスチャンスをつかむきっかけにもつながります。
事例2:マーケティング担当
マーケティング担当者がITパスポートを取得することで、ITの基礎知識を活かして業務に新たな視点や効率化をもたらすことができるようになりました。
クラウドコンピューティングの基礎知識を得たので、チーム内でクラウドベースのプロジェクト管理ツールを導入し効率化を図りました。
フィールドリサーチ等での外出者や、リモートワーク中でもチームメンバー間のタスク管理がスムーズになり、プロジェクトの進捗状況がリアルタイムで共有されるようになりました。
その結果、コミュニケーションが円滑化され、キャンペーンやイベントのスケジュール管理が効率化が実現されました。
デジタルマーケティングへの理解が深まり、SNSを利用したキャンペーンの企画などITを活用した戦略を立てるなど、より効果的なマーケティング活動につながっていきます。
ITパスポート取得後のキャリアの活かし方
日本でDXが推進される中、多くの企業でITリテラシーが求められていることが理解できたのではないでしょうか。
直接ITに関わる業務でなくても、必要最低限のIT知識を身につけておくことがとても大切です。
ITパスポートの資格がその知識取得の証明になるのです。
ITのことがわからない社員がいると、時間やリソースを無駄に使っていたり、さらには情報漏えいなど企業の損失にもつながりかねません。
ITパスポートの資格取得は、ITリテラシーの基礎の学習・データ管理の重要性の理解・セキュリティ意識の向上にもつながります。
キャリアアップする方法
社員がITパスポートを取得することで、社内での信頼と評価が高まり、新しいプロジェクトやIT関連の業務に関わるチャンスにつながる可能性があります!
また、昇進や昇給の際にも、ITパスポートを取得していることがアピールポイントとなり、学習意欲などが評価されるでしょう。
もし、テクニカルサポートや情報システム部門など、実際にITの知識を活かせる部署への異動を希望した場合には、その足がかりとなるでしょう。
また、転職においても、基礎的なIT知識の証明となるため、IT以外の業界からIT関連の業界へ転職する際には自身のITリテラシーをアピールするひとつの手段となります。
ほかにも、ITパスポート試験ではITの基礎知識に加えて、経営やマネジメントの基礎知識が身につくため、管理職に求められる知識を習得することができます。
このようにITパスポートは、さまざまな形でキャリアを広げるきっかけとなります。
資格取得のメリット
ITパスポートの資格取得のメリットを再確認しましょう。
- ITの基礎知識についての理解度を証明できる
- 履歴書に記載できるため、就職や転職に役立つ
- 国家資格のため認知度が高く、更新も不要
- ネットワーク、情報セキュリティなどIT知識について学び直しができる
少しデメリットもあるので確認しましょう。
- 受験には受験料がかかる
- 合格するためには十分な時間の確保が必要
ITに関する知識を幅広く学べ、キャリアアップにつながる可能性があるITパスポートは取って損のない資格です。
難易度がそれほど高くなく2人に1人は合格できるため、初心者でも挑戦しやすい資格なのでぜひチャレンジしてみましょう!
ITパスポートの勉強時間
ITパスポート試験に合格するためには、十分な時間を確保し、試験勉強に取り組むことが必要です。
合格するために必要な勉強時間は、一般的に100〜180時間、IT業界での勤務経験があれば100時間程度とされています。
- ゆっくりペース:毎日30分~1時間の学習で、約3ヶ月
- 標準ペース:毎日1~2時間の学習で、約2ヶ月
- 短期集中ペース:毎日2~3時間の学習で、約1ヶ月
忙しい方でも、計画的に取り組めば、1日1時間程度の学習で約2~3ヶ月で合格を目指すことができます。
試験対策のスケジュール
ITパスポートを取得するためには、広範囲の分野を学習しなければなりません。
仕事と両立しながら確実に学習を進めていくためには、1日の学習時間を決め、継続して取り組んでいくことも大切です。
- 受験日を決めて、学習計画を立てる。
- テキストを購入し、分野別に学習を進める。
- 過去問を解く。間違えた問題は復習する。
まとめ
今回は、ITパスポートについて解説しました。
- ITパスポートは国家資格
- ITの基礎知識とビジネススキルを学べる資格
- 取得後のキャリアアップに有利
- 初心者でも取り組みやすく、独学でも合格できる
ITパスポートは国家資格ですが難易度がそれほど高くないため、「取得しても意味がない」と思われがちです。
しかし、DXの推進やデジタル化が進む現在において必須スキルであるITの知識を体系的に学べる、とても有効な資格です。
さらには、経営や法務などビジネススキルを高める知識も身につくため、取得後にはあなたのキャリアアップをサポートしてくれます。
自分自身の成長にもつながるITパスポートの取得にチャレンジしましょう!